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報道発表資料

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報道関係各位

2001年11月1日
イー・アクセス株式会社

G.dmt採用8Mbpsサービスにおける評価結果のご報告
〜Annex CとAnnex Aの比較についても検証〜

イー・アクセス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 千本倖生)は、10月下旬から下り最大速度8MbpsのADSLサービス提供を開始しております。このサービスは、G.dmt Annex C規格に準拠したADSL機器(DSLAMおよびADSLモデム)を使用することで、上り最大1Mbps、下り最大8Mbpsの回線速度を実現しております。今回のサービスインまでに弊社研究室の実験環境下で評価した結果を、下り方向の速度に関して下記にご報告させて頂きます。

【結果の要約】
● G.dmt Annex C規格(下り最大速度8Mbps)を利用した場合は、ISDN干渉の有無および線路長に関わらずG.dmt Annex A規格(下り最大速度8Mbps)およびG.lite Annex C 規格(下り最大速度1.5Mbps)を利用した場合より優れた性能を示している。

● 強いISDN干渉は、G.dmt Annex A規格への影響が著しく、線路長2kmを超えると接続不可能になる場合が多い。

● ISDN干渉が強く且つ線路長が2kmを超えるあたりの環境では、G.lite Annex C 規格からG.dmt Annex A規格へ変更しても、性能の改善は殆ど望めず、機器の個体差や誤差により改悪となる可能性もある。

● 線路長が3km以上若しくは現在のリンクアップ速度が600kbps前後の場合、G.lite Annex C 規格からG.dmt Annex C規格へ変更しても、大きな性能の向上は見込めない。

【評価環境・設備について】
今回の評価は、8Mbpsサービスに対応したDSLAMおよびADSLモデムを使用し、この2つの機器間に回線シミュレータ(線路直径0.4mmに設定)およびISDNノイズシミュレータを挿入することで、弊社実験環境下において任意の線路長およびISDNからの干渉の有無を想定した試験を行いました。なお、実際にご利用頂いている電話回線では、今回想定したISDNからの干渉以外に、AMラジオや電源等からの雑音による干渉が予想されます。

また、弊社が採用している8MbpsのG.dmt Annex C規格の他に、今回は、従来の1.5Mbpsサービスで使用しておりますG.lite Annex C 規格の機器および弊社サービスでは採用していないG.dmt Annex A規格の機器を使用した相互比較も行っております。Annex AのADSL製品を製造しているメーカーは世界的に数多く、メーカーが異なれば測定結果も大きく変わると予想されます。今回の評価には、日本で一番多く採用されているAnnex AのADSL製品を使用し測定を行っております。

<用語解説>
DSLAM: ADSLモデムのNTT局内設置用の集合モデム装置です。お客様側のADSLモデムと対向で通信することで、ADSLによる高速な通信が可能となります。
ADSLモデム: ADSL技術による高速通信を行うモデムで、お客様の宅内に設置されます。
線路長: NTT交換局よりお客様の家まで敷設されている電話回線の長さのことです。電話局からお客様宅まで真っ直ぐに電話回線を敷設することはできませんので、ほとんどのお客様において直線距離よりも線路長の方が長い傾向にあります。また線路長が長くなるとADSL信号が減衰するためISDN等による雑音の影響を強く受け、ADSL品質が悪くなってしまう傾向があります。
ISDNノイズシミュレータ: 実際の電話回線では、隣接回線などから様々な干渉信号が入力され、ADSLでは特にISDNからの干渉に弱い傾向にあります。このISDNの干渉信号の雑音を仮想的に作り出す装置です。これと回線シミュレータを組み合わせることで、実際の回線環境に近い評価が可能です。

右グラフは、DSLAMとADSLモデムの間で回線シミュレータのみを使い、距離によるADSLリンクアップ速度の変化について測定したものです。

A(G.dmt Annex A)とC(G.dmt Annex C)共に1.5kmまでは同等の速度を実現し、1.5kmを超えた時点で、弊社採用のCの速度は常にAの速度を上回る結果がでています。
【結果1:ISDNからの干渉がない場合】


*拡大図の表示はこちらから
G.dmt Annex C 規格とG.dmt Annex A規格については、ISDNの干渉の無い環境においては理論上同性能となります。

今回の弊社内環境での評価結果の相違は、評価に使用したモデムの性能差および個体差により現れたものと推測されます。

また、B(G.lite Annex C)とCを比較した場合においても、Cの速度は常にBの速度を上回っていることがわかります(路線長4kmまでを想定した実験結果)。

続いて右グラフは、ISDNノイズシミュレータも併せて使用し、隣接回線にISDNがある場合のADSLリンクアップ速度の変化を測定したものです。今回の実験では、ADSL回線の周囲に24本のISDN回線があることを想定しており、ISDNからの干渉が非常に強い環境で設定しております。グラフには前述の干渉なしの結果も、比較のために淡い色でプロットしております。

【結果2:ISDNからの干渉がある場合】
*拡大図の表示はこちらから
A'(G.dmt Annex A)とC'(G.dmt Annex C)の比較結果では、500mまではどちらも同等の速度を実現していますが、500mを超えるとA'の性能が急激に低下し、2kmを超えたところで接続が出来なくなります。それよりも長い線路長では、A'の測定は全く不可能となることが確認できました。また、常にC'の速度は常にA'の速度を上回る結果を得ております。

またB'(G.lite Annex C)とC'の比較では、3kmを超えるとどちらも同程度の速度に収束してきております。この結果から、1.5Mサービスから8Mbpsサービスへ変更される方で線路長が3km以上ある場合には、大きな性能の向上が見込めない可能性が高いことが予想されます。また、今回の実験環境(ISDN干渉が主な雑音原因)で、現在1.5Mbpsサービスでの速度が600kbps前後の方が8Mbpsサービスへ変更される場合にも、大きな性能の向上が期待できないものと思われます。

日本の電話回線の分布について研究したNTT社の結果では、大都市において500m以下の長さの回線が約5%、2km以上の回線が約35%、3km以上の回線が約10%となっています。(参考資料:電気通信線路技術)

【例】電話局から線路長2km付近にお住まいのお客様が、新規若しくは1.5Mbpsサービスからの乗り換えで8Mbpsサービスへお申し込みになられた場合に想定される速度
1.
G.dmt Annex Cの8Mbpsサービスへの申込み: ISDNから受けている干渉の度合いにより、2.7Mbps(C')から7.8Mbps(C)の間でのリンクアップ速度が想定される。
2.
G.dmt Annex Aの8Mbpsサービスへの申込み:ISDNから受けている干渉の度合いにより、500kbps(A')から6.9Mbps(A)の間でのリンクアップ速度が想定され、ISDN干渉が強い環境では1.5Mbpsのサービスでの速度を下回る速度が想定されます。

これらの結果から、弊社で新たに採用したG.dmt Annex CのADSL機器におきまして、これまでの1.5Mbpsサービスと同等以上の性能を発揮することが確認できました。また、日本ではISDN技術を利用したデジタル専用線が合わせて1,100万回線以上と大変普及しており、その影響を受けずにADSL回線を敷設することは不可能な状況です。このため同じG.dmtという規格においても、Annex Aと比較して、Annex Cを採用することでより多くのお客様に高速な通信速度を安定して供給できるものと考えております。

※ 文中に記載の商品名は各社の登録商標です。


以上


以上

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